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NUDGE TALK「地域コミュニティに、もう一歩踏み込んでみる」

こんにちは。ビジネスコンサルティング本部、DESIGN×CREATIVE TEAMの町田匠人です。MRIでまちづくりやデザインに関する仕事をする傍ら、ライフワークとして富山県高岡市に頻繁に通っています。
 
高岡では、「市場街」という伝統産業やクラフトの魅力を発信するイベントの実行委員として活動し、今年で5年目に突入しました。コロナの影響によるオンラインでのイベント開催など、苦しんだ時期もあれば、グッドデザイン賞やふるさとイベント大賞(内閣総理大臣賞)の受賞といった明るいニュースもありました。毎年、イベントを通じてさまざまなドラマと触れ合いながら、地域への愛を育んでいます。

高岡との出会いは、学生時代。地域まちづくりを研究していた私は、研究室の縁で高岡と出会いました。地域に通ってさまざまな人と仲良くなる中で、仕事に熱く、人間味にも溢れている「職人さん」の虜になり、伝統産業のコミュニティを研究テーマに決めました。

研究を進めながら、高岡の伝統産業をもっと知りたい、もっと地域に貢献したいと思うようになり、「市場街」の実行委員に参画しました。市場街では「市場街キャスト」というボランティアチームを組み、県内外のたくさんの学生や大人と一緒にイベントや地域を盛り上げる仕組みをつくっています。

市場街2024での市場街キャストとの写真(町田:一番左)

市場街キャストの一番のウリは、地域の伝統産業や人の魅力にナマで触れあい、自らの想いを持ってコミュニティに入っていけるキッカケにできることです。私がかつて高岡に惹き込まれた時のように…。
 
市場街キャストは今年4期目、参加者のリピート率はとても高いです。県外から毎年、高岡に来てくれる人や、社会人になっても学生の頃と変わらず参加してくれる人も少なくありません。キャストの仕組みが「地域とさまざまな人をつなぐ装置」になり、さらにその中で、新しい地域コミュニティも出来上がりつつあります。イベントを楽しく盛り上げながら、高岡の「関係人口」が、もっとラフに言えば新たなファンが増え続けていることに、私はワクワクが止まりません。

市場街キャスト参加者の4年間の変遷(本人が個人活動で作成)
市場街キャストのリピーターの割合(本人が個人活動で作成)

最近は、仕事で高岡に関わることもできました。今年3月に日本デザイン振興会から発行された「デザイン白書2024」の制作です。そこでは47都道府県の各地域、世界、企業や行政、文化に係るデザインの動向を紹介しています。その制作を通じ、ふだんお世話になっている多くの高岡の方にご協力いただき、高岡に関連する3つの記事と事例を掲載(P92/188/320/344)できました。学生の頃からお世話になっている高岡を、社会人になり、仕事を通じて全国に紹介できたことは、少しだけ地域に恩返しできたようで感慨深いです。

企業×デザイン:多様な業界企業や教育機関による取り組みを37事例掲載

▼「デザイン白書2024」はこちらから。誰でも無料でお読みいただけます!

オンラインで気軽にどんな場所ともつながることができる現代。どこに住んでいても、地域コミュニティの一員としてさまざまな取り組みができることを実感しております。日常的にはオンラインでつながりながら、要所では地域に赴き、地域との持続的な関わり方を実現していく。そんな「関係人口」としての生き方が、やりやすくなってきているのではないでしょうか。

皆さまも、自分の故郷や好きな地域で、観光や帰省の段階から「もう一歩踏み込んだコミュニティの参画」ができるかもしれません。いつかさまざまな地域で、お会いできることを楽しみにしております!

この記事は、三菱総研グループFacebookに2024年10月25日に投稿した内容です。

編集:グループ広報部

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