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誰もが思い当たる?私たちが「行動しない原因」とは

「ダイエットしたい」「断捨離したい」「親を旅行に連れていきたい」など、やりたいことはたくさんあるのに、つい先延ばししてしまうことはありませんか?

人は行動しようと思ってもなかなかできない、いつになっても行動しないのはなぜでしょうか。

三菱総合研究所は2023年4月に公開したコラムで、人が行動しない原因(ボトルネック)を分析しました。この内容はXで度々話題となり、「やりたいことがあっても始められない人は必見!」「自分の環境をうまく使って、ものごとに向き合わなきゃ」「人事など施策のヒントになる」といった反響が見られました。

今回、このコラムを書いた先進技術センターの但野紅美子さんに話を聞きました。

― なぜ今、「行動しない原因の分析」が注目されたと思いますか?SNSの反響は予想していました?

予想していませんでしたので、「えーっ」と驚きました。先に気づいた周りの人から教えてもらい知りました。Xを見ると、自分ごと化してくれた人が予想外に多かったです。社会課題という方向で書きましたが、ご自身の課題に置きかえて読んでもらえて良かったなと思います。「やりたい」けど「できていない」、2つのギャップを埋めたい人が多いのではないでしょうか。

行動しない原因(ボトルネック)の分析

― Xでもよく取り上げられる、この図を簡単に説明していただけますか?

人の望ましい行動を促進するには、何が障害となって、どの行動を妨げているのか」を明らかにする必要があります。行動に至るまでにはプロセスがあって、手前の段階で引っかかっている人もいれば、だいぶ先の段階で引っかかっている人もいます。そこで、行動の必要性を感じない、分かっているけどできない、続けることができない人たちに、どのような「行動特性」が作用しているか、その可能性をまとめました。

時系列でフェーズに応じて細分化しているのですが、例えば、「現状維持バイアス」という特性があります。行動促進策をデザインするには、対象者の生活環境や心理を掘り下げ、その特性が及ぼす影響を客観的に理解していく必要があります。例えば、社内コミュニケーションでも、ふと「このバイアスか」と気づくことがあります。そうすると、罪を憎んで人を憎まずみたいな気持ちになり(笑)、自己否定にも相手の否定につながらないのです。

先進技術センター 但野紅美子

― なるほど~、面白い。但野さんは、必要性は感じているけど行動できないってことありますか?あるいは、おすすめの考え方などあるでしょうか?
 
健康に関心があるので、意外と食事管理や運動はできているのですが、睡眠を十分にとるとか、何時までに寝るみたいなことは、時間がなくてできない時もあります。行動しない原因でよくありがちなのは、やっぱり先延ばし系です。明日からやろうと言っても、また明日から…となる話はよくありますよね。精神的に負荷が高いやり方って続かないので、根性論ではなく、外部環境から機会やきっかけをもらうのがいいと思います。お片づけもそうだし、ランニングするではなく、「どんなランシューを履こうか」に置きかえるとか。

このコラムは対処的なことだけでなく、なぜ上手くいかないのか?のヒントになったのかもしれません。自分の手が届く範囲が見えたと言うか、チェックリスト的な役立ち方をしたのではないでしょうか。社内でも反響があり、「うちの息子が勉強しないんだけど、どうにかならない?」と相談があったりしました(笑)。対応すべき問題、行動できない原因の可視化がバズった理由かもしれませんね。

― 情報過多の社会は日々せわしなく、行動しないことは溜まっていきます。行動したいけどできない時や、誰かに行動してほしい時、何がボトルネックなのか?どこで引っかかっているのか?をあらためて分析するのもよいかもしれません。

文/編集:グループ広報部

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